2010年5月20日木曜日

「美徳の経営」の読書感想


ここ数ヶ月、Amazonへ"きまぐれ"という名前で読書感想を書き込んでいます。今日は野中郁次郎、紺野登著の「美徳の経営」という新たな時代に求められる日本の経営者の資質について書かれた本を読んでいます。Amazonへ投稿した感想文は以下の通り。
日本企業の経営者に未来に向けて求められる資質について、著者の深い考察が述べられおります。タイトルの美徳とは「質の時代」に入ってきた新たな時代の経営者に求められる資質を言っております。「美徳」とは経営における高次の判断や、イノベーション等の行動をもたらす実践のあり方にかかわっております。
この本では美徳の経営を実現されている経営者を紹介されております。
GEのイメルト氏
「ビジネスの文脈に創造性と想像力を適用したのがイノベーションである」。
セブンイレブン会長 鈴木敏文氏
「一歩家を出たら、いろいろな仮説を立てます。そして、自分が立てた仮説が当たったかどうかは、現場にいけばすぐに検証できます」。
「美徳」を社会的、経済的に具現化する能力は実践知としての「賢慮」です。
「賢慮」型の経営者の要素は
1.善悪の判断基準を持つ脳力
2.他者とコンテクストを共有して共通感覚を醸成する脳力
3.コンテクストの特質を察知する能力
4.コンテクストを言語、観念で再構成する脳力
5.概念を共通善に向かってあらゆる手段を巧みに使って実現する脳力
6.賢慮を育成する脳力です。
賢慮の育成は
1.実践の場と模範となる先達
2.実践における教養
3.知の伝承、継承
4.職人的追及、修破離
5.歴史的ものの見方
6.歴史へのかかわり方となります。
それぞれの項目の具体的な例は本書をお読みください。
・書籍のご紹介

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