2010年5月25日火曜日

Visionary Institute 2010 World Cafe 第3回 「未来を発見するデザイン」 参加事前予習


WorldCafe第3回の推薦図書は以下のものでした。
「日経アーキテクチャ」2010年5月号、「Designers' vol 2」


アカデミーヒルズで行われている、Visionary Institute 2010 World Cafe第3回のテーマは「私たちにとって発見したい未来」でした。
今回は日本で活躍している建築家、グエナエル・ニコラ氏の建築家としてのデザインアプローチや発想の根源をきっかけとして、このテーマで行われたワールド・カフェに参加しました。
ワールド・カフェに参加して感じたことは、メンバーの意識が高く、ワールド・カフェの趣旨を理解しているグループが対話による意見の交流をおこなうことが、ワールド・カフェの成功に結びついているということでした。
未来を考えたとき、「歴史は繰り返す」、「輪廻転生」、「禅や仏教の世界観」などの議論がそれぞれのチームのメンバーが別のグループでの対話に混じることにより、より深い対話が行われておりました。
現代の最新の建築デザインも、日本の昔の「侘び、寂び」そして、ちょっとひねりを加えるという意味の「数寄」を取り入れるという観点から、未来も過去の財産を取り入れてもいるようです。つまり、過去の歴史の繰り返しを語らずに未来は語れないようです。
補足1
ちなみに、私自身課題図書を読んで予習していたのは以下の通りです。
「未来を発見するデザイン」は、建築デザイナーのグエナエル・ニコラ氏のデザイン・コンセプトを考察して、未来のデザインがどの様になるかを予見する
結論1: 未来のデザインは自然を壊さずに、自然に調和したデザイン(不可視=目立たない)
仮定: 未来は益々自然を大切にし、共存すると仮定すると、そのデザインを眺めて、そのデザインに入り込むと、自然という未来を発見し、デザインが多少機能的に不便だと感じても、この不便さが大切だと思ってもらえる。
結論2: 未来のデザインは可動式の家具や空間というデザイン(インタラクティブ)
仮定:未来のデザインは、より使う人の個性を大切にすると仮定すると、使う人のその日の気分により家具を動かして形を変えたり、空間の仕切りを動かして広くしたり、狭くしたりできる(未完成のデザイン)
結論3: 未来のデザインは一見して特徴的な外観をしていて、あたかも自己主張しているようなデザイン(ICON)
仮定: デザインは外見からどんな目的で建てられたかが分かる機能的なデザインも多いが、未来のデザインは機能的であるが、むしろ建てぬしがなにを主張したいのかがうかがえるデザインが大切にされると仮定した。
結論4: 未来のデザインは昔どこかで見たような、懐かしさを覚えるデザイン
仮定: デザインの過去を振り返るとデザインの流行は繰り返していると仮定すると、それは単純が好まれるかと思えば、複雑な幾何学的な組み合わせだったりするかもしれない。とすると、未来は昔に回帰する(と言っても人それぞれの昔は違うが)、例えば侘び、寂びを大切にするという仮定も成り立つ。
補足2
どうも、ワールド・カフェでは、対話の方向性がそれないようにするためには、グループを取りまとめる人は、質問をして正しい対話のルートへ軌道修正するようです。
質問1: あなたにとって未来のデザインで何が重要ですか?
質問2: どうしたらデザインで未来を良く出来ると思いますか?
質問3: 今までの対話で何か抜けていると思われるものが有りますか?
次回の「未来を発見するデザイン」のブログでは、建築デザイナーのグエナエル・ニコラ氏のデザイン・コンセプトを考察して、未来の社会がどの様になるかを考えて見たいと思います。
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